なばなんのブログ

何気ない日々を綴ります。

なんでも鑑定団

少し前の気になった記事です。産経新聞から ↓

なんでも鑑定団“茶碗を「国宝級」騒動”でBPOに申し立て 愛知の陶芸家ら


© 産経新聞 提供 昨年12月の人気番組「開運!なんでも鑑定団」で「国宝級の曜変天目」と鑑定された茶碗。番組では2500万円の鑑定額がついた(テレビ東京の放送画面から)

【記事の概要】

  • 番組で「国宝級」と鑑定された茶碗に疑問を持った専門家が、 放送倫理・番組向上機構BPO)に番組内容の審議を申し立てた。
  • 所有者は茶碗の成分分析を依頼。
    結果 → ”模倣品であれば、塗られている釉薬(ゆうやく)に発色元素が含まれている可能性があるが、分析の結果、そうした元素は検出されなかった”
  • テレビ東京は事態を静観している。

もう少しググってみたら、成分分析を詳しく掲載しているサイトがあった。
 こちら ↓
「テレビで話題になってしまった茶碗」奈良大が分析 「実物を見ず真贋云々に疑問」 - ITmedia NEWS

陶芸家はテレビ画面を見て、「陶磁器用の釉薬絵の具を塗った偽物では」と指摘していたようだ。

成分分析をした奈良大 の見解

  • 陶磁器用の釉薬絵の具を塗った形跡は確認できなかった。ただ、分析結果は茶碗の評価の真がんを判断するものではない
  • 偽物だと言っている人たちは実物をまったく見ずに言っていることを知り、文化財調査の原則である、自分の目で実物を観ることがないまま真贋を云々することに疑問を感じた

尚、所有者は「一定の化学的な根拠が得られ、納得したのでこれ以上の調査は行わない」と言っている。こちら↓

「なんでも鑑定団」のお宝騒動、模倣品の指摘を覆す結果に - ライブドアニュース

なばなんは、この時の放送を見ていた。国宝級で2500万円!なかなかでるものではない。いち視聴者としても興奮した。鑑定結果の前と後では茶碗の見え方ががらりと変わるものだ。

日本を代表する古美術鑑定家と、父の代から曜変天目に挑み続ける陶芸家。
何をもって「曜変天目」とするのか。見解の違いは致し方ない。

そもそもBPOとは?
以下、BPO 放送倫理検証委員会 委員会説明から引用

問題があると指摘された番組について、取材・制作のあり方や番組内容について調査。放送倫理上の問題の有無を、審議・審理し、その結果を公表します。
※「放送倫理上問題がある」と指摘された番組は審議、「内容の一部に虚偽がある」と指摘された番組は「審理」

放送界の自浄機能を確立し、視聴者に信頼される放送を維持すると共に、表現の自由を守ることを目的とします。

産経の記事によると、この場合は”陶芸家が番組内容の「審議」を申し立てた とあるので、「放送倫理」に問題ありとして申し立てたのです。

  • 陶芸家: 報道機関であれば発信したものに責任を持つべきで、放送内容に疑義    が生じた場合は検証する必要がある     
  • テレビ東京: 特にお答えすることはございません。

【ポイント】

  • 陶芸家がいう「釉薬ぬった偽物」説は、分析の結果によりある程度否定されている。
  • 所有者が「もう調査は行わない」といってるのに、陶芸家が望む「検証」は行えるのか。

さて、BPOは、どのような判断を下すのでしょうか?

 

追記 H29.3.27
  産経さんによる続報記事をコチラにUPしました。

nonnbiri4646.hatenablog.com

一番上の産経のリンクは切れてしまっていますm(_ _)m