なばなんのブログ

何気ない日々を綴ります。

日本人も日本の伝統も守りたい

2ヶ月以上前ですが、気になった記事です。1月7日付 朝日新聞デジタルより

神事用の大麻、栽培不許可 神社側「伝統守りたいのに」:朝日新聞デジタル

http://ise-kanko.jp/data/00283m01b.jpg

日の出(冬至祭)冬至の日には、伊勢神宮内宮の宇治橋の大鳥居から日の出を見て頂くことができます。
神秘的な光景を目にしようと毎年多くの方が訪れます。 伊勢市観光協会/伊勢神宮より


【記事の概要】

  • 昨年11月、三重県伊勢市の神社関係者団体「伊勢麻振興協会」が、伊勢市内の山林内休耕地(30アール)にて、神事で使用する大麻草の栽培許可を県に申請した。
  • 今年1月6日、県は不許可の通知を出した。主な理由は2つ
    ① すでに外国産や化学繊維が流通しており、あえて本県で大麻栽培を行う
      合理的な理由は認められない。
    ② 盗難防止策が不十分
  • 申請者「伊勢麻振興協会」は異議を唱え再申請する方針

【ポイント】
日本の伝統維持 と 大麻流通拡大の危険性 のバランスをどうとるか。 

朝日新聞デジタルのリンクでは、途中から有料記事となっていましたが、朝日新聞(1/7付紙面)に 同様の記事が掲載されてましたので引用・補足します。

神事と大麻

大麻は、神職がお祓いに用いる紙状の祭具「大麻(おおぬさ)」や、しめ縄などに使われてきた。伊勢神宮のお札は、かつて麻の繊維が使われ、現在も「神宮大麻(たいま)」と呼ばれている。古事記日本書紀にも大麻で作った繊維が登場する。

 長い伝統があるのですね。ただ、

現在、神事で使う大麻加工品は、価格が3分の1の中国産が多くを占めている 

伊勢麻振興協会は、「栽培量が増えれば国内産の値段も安くなり、国内産の需要はさらに増えるはずだ」と主張しています。 

一方、このような背景もあるようです。

鳥取県大麻の栽培者免許を持つ会社の代表が吸引目的で大麻を所持していたとして逮捕された事件を受け、厚生労働省都道府県に対し、慎重な取り扱いを求めていたという。

県としても厚労省からのお達しがある。 神事とはいえ大麻流通拡大につながる申請は
不許可とせざるを得ない。

県の担当者

  • 生産した大麻を全国の神社に流通させるというそもそもの栽培目的に合理的理由がない。
  • 伊勢神宮の神事など、利用を県内に限定するなどの変更がない限り許可を出せない可能性が高い。

何げに「県内向け限定」ならいいよ と言ってくれてるのかな ( -_・)?

まぁ日本人としては古式ゆかしい神事で使う祭具くらいは、日本のものを使ってほしいというのが本音だ。伊勢だけじゃなく全国の神社も日本のものを使ってほしいと願う伊勢麻振興協会さんのおっしゃることは、ごもっとも。

このようなサイト見つけた 

日本の仏教・神道における大麻 - 大麻を正しく考える国民会議 -大麻草の情報サイト

全国への流通ができなければ、今回申請の30アールで栽培される神事用大麻はだぶついてしまうのだろうか?記事からは推測できなかった。
もし、そうなると価格は下がらず需要も増えず、日本の伝統を守るという目的は達成されないのでは。

伊勢麻振興協会代表は、「今回指摘されたことをクリアにした上で、再申請を検討する」と許可が出るまで申請を続ける考えを示した。

 難しくてなばなんには、判断がつきません 。
ですが、なばなんはこのような「どちらの言い分も判る」という話につい目がいきます。
異なる立場の人がどのように折り合いを付けていくのかに興味があるのです。
いろいろなパターンがあります。

人が1人では生きられない以上、生きていくのはその連続だと思うのです。